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平成23年度 研修会並びに総会

シンポジウム

『子どもたちの”これから”をみつめる』
~子どもたちに身につけさせたい力~


コーディネーター

新潟青陵大学看護学部        教 授   石 﨑 トモイ  様

子どもたちに身につけさせたい力
~養護教諭養成大学の立場から~


◆新学習指導要領の改訂のポイント(7)
  • (7)豊かな心や健やかな体の育成のための指導の充実
    • 生きる自分への自信を持たせる。
    • 基本的な生活習慣の確立とともに、規範意識を身につけさせる。
    • 運動を通して体力を養い望ましい食習慣、健康的な生活習慣を形成する。
◆養護教諭養成課程で最初の授業で示す養護教諭の定義
  • 英語名:Yogo Teacher
  • 「養護教諭は、学校におけるすべての教育活動を通して、ヘルスプロモーションの概念に基づく健康教育と健康管理によって子どもの発育、発達の支援を行う特別な免許を持つ教育職員である。」
◆養護教諭養成課程の指導のポイント
  1. 子どもを知る(子ども理解)のための教材準備
  2. 保健室経営(保健室機能を十分発揮できる機能をつくる)理解に必要な教材準備
  3. 保健室経営に必要な体制作り(連携・信頼関係・情報の収集)の教材準備
  4. 執務(職務)等の調査研究情報(学会誌)から得た教材準備


シンポジスト

新潟市立新津第一小学校       養護教諭  加 藤 美 那 様

小学校での関わりを振り返って
~望ましい生活習慣を確立し、他人との豊かな関係を築くために~


◆子どもたちと接してきた中で感じていること
  • コミュニケーション能力が乏しい。規範意識が低い。→大きいケガが多い。
  • 就寝時刻が遅い。給食後の歯みがきの定着が困難である。→基本的生活習慣が身についていない。
◆今の子どもたちに身につけさせたい力とは=自己肯定感
  • 養護教諭としての願い「自分を大切にし、他人の気持ちを思いやれる子ども」
  • 養護教諭の立場でこれまで意識して行なってきたこと
    1. 子どもに丁寧に関わり、思いを受け止める。
    2. 子どもたちに自信を持ってもらえるよう、褒めたり認めたりする声がけをする。
    3. 言動で気になる児童については、学校内で情報を共有し、対応を検討してもらい、一人で抱え込まないようにしている。
  • 周りの多くの大人がかかわることが大切だと考える。その一人として、担任と子どもをつなぎ、子どもたちの自己肯定感を高めていきたい。

新潟市立小須戸中学校        校 長   若 月 弘 久  様

子どもたちに身につけさせたい力
~生徒指導の視点からみた健康教育の重要性~
健康教育をきっかけとして
家庭、地域の絆を深めよう!
~話を聞いてくれる親や大人、仲間の存在、社会との結びつきを求めて~


◆子どもに身につけさせたい力
わかる、おぼえる、できること(習得)を増やし、これらの活用を通して、ものの見方、考え方、感じ方を身につけ、「よし、やってみよう!(意欲)」「もっと、こうしてみよう(探究心)」と健康の維持増進に、主体的に取り組む力
  1. 子どもの挑戦意欲を引き出す
    • 親や大人、社会から守られている安心感が、挑戦意欲(やる気)を引き出す。
  2. 基本的な生活習慣の確立をとおして、子どもの自己肯定感、規範意識を引き出す
    • 基本的生活習慣、ソーシャル・スキルを身につけることで、成功体験を味わわせ、自己肯定感、規範意識を育てる。
    • 指導が通じない子どもとは、まず信頼関係をつくることが大切である。
  3. 問題を抱える子どもの保護者の心に寄り添うこと
    • 問題を抱える保護者は今、閉塞感を持ち、多忙感に疲れ、自己肯定感が低くなっている。
    • 応援しているというメッセージを送り、保護者の感情に寄り添いながら支援していくことが大切である。
◆健康に関する内容を親子や仲間と一緒に考える取組を!
親や大人、仲間とのコミュニケーション活動を核とした健康教育の推進を!!
◆養護教諭は健康にかかわる子どもの活動の推進役
後追い生徒指導から育てる生徒指導に向け、健康教育の充実と必要性をもっとアピールしよう!
職員が一丸となって叡智を結集し、解決に向けた戦略を練り上げること

あせらず、じっくり、必ずうまくいくという自信をもって、校内の仲間を作りながら、活動してほしい。


新潟市保健所 保健管理課      保 健 師   大 宮 智 美  様

地域保健活動から見えること
~実践紹介と子どもたちの状況~


◆地域保健活動の実践と事例紹介
  • 中学、高校、専門学校等での「性に関する授業」
    他人事して考えるのでなく、自分のこととして考えられるように、相手を思いやることの大切さや、いのちの大切さを学べるよう内容を工夫している。
  • エイズ相談、検査事業
  • 「けんこう広場ROSAびあ」での思春期保健活動
◆子どもたちの状況
  • 性について知っている子といない子の差がある。
  • 自分のこととして考えられない。
  • 頭ではわかっていても行動に結びつかない。
  • 心と体のバランスがとれていない。
◆子どもに身につけてもらいたいこと
  • 自分のこととして考える力、生きる力をもつ。
  • 話し合える仲間・先生・相談機関を見つける。
  • 自分を大切に、相手を大切に思える心を育ててほしい。

カウンセリングルームさくら新潟   代 表   小 林 奈穂美  様

スクールカウンセラーの立場から
~自分で考え、自分で解決する力をつけさせよう~


◆相談から見える子どもたち
  • 携帯、ゲームの普及から、直接的な対人交流、社会的場面と、媒体を通したバーチャルの世界とのギャップがある。
    • 対人関係スキルが乏しい。
    • 対処(コーピング)スキルの低下
    • 自動思考が感情と行動に影響しやすい。
  • 親子関係が変化し、親が過保護、過干渉で、友だち親子だったり、自分の不安を子どもに同一視して、先走りして、危険を回避しようとしたりする。
◆養護教諭とスクールカウンセラーとの連携
  • スクールカウンセラーにとって、養護教諭からの情報は、カウンセリングの方向性の判断などに役立つ。
  • 養護教諭が生徒と接してきて感じたことは、臨床心理士と違う視点からの意見として、とても貴重である。
◆子どもたちに身につけさせたいこと
  • 自分で考え、自分で解決、対処するスキルを身に付けて欲しい。
  • 大人は子どもの先に立たない。後ろから支援する。
  • 「ヒント」を与え、自分で考えさせる。
  • 「困難」は取り除かず、その子なりの乗り越え方を一緒に考え、導いていく。
◆困難を乗り越えるとき、どう支え、どのようにスキルを獲得させるか?
  • 原因探しでなく、「問題」を外在化し、一緒に解決策を考える支援が必要。
  • 経験豊かな大人の協力が必要!


参加者の声

  • 各職種ごとの発表では、それぞれの立場から子どもたちに身につけてほしいことと、養護教諭としての関わりを学ぶ機会となりました。
  • 多職種の方のお話が聞け、今までとは違った角度で、養護教諭の職務をとらえることができました。
  • 学校の枠を越えて、スクールカウンセラーの方や保健師さんが加わってくださったことで、幅広い視点に触れることができました。

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